緯度経度の(*)印は対象場所(エリア)の中央付近の座標です。無印は周辺再近場所での測位座標です。
41)いたすけ古墳 《いたすけこふん》 所在地:北区百舌鳥本町3丁 国指定史跡
北緯:34°33′00″ 東経:135°29′19″(*)


愛らしい「狸」が住みつき、
近隣住民の憩いの場となっています。
いつの頃からか、いたすけ古墳に住みついた「狸」たち。どのようにして移り住んだのかは分かっていませんが、現在10数匹が確認されています。橋は寸断されていますが、夏には濠を泳いで住宅地のゴミ場古等を」漁るらしく、ちょっと迷惑の面もあるけれど、周辺の住民の方々からは愛されているようです。

仁徳陵の前にある大仙公園内にある堺市博物館
常設展示室に入りすぐ左に大きな航空写真があり、百舌鳥古墳群と古市古墳群の関係が良く分かる。
その他、仁徳陵の模型、石室・石棺図、甲冑図、ボストン美術館所蔵の太刀柄頭、銅鏡、馬鐸、三環鈴の写真、馬型埴輪、ガラスの壷と皿(想定複製)、百舌鳥古墳群から出土した石棺,形象埴輪、円筒埴輪等、実物が少ないのはさみしいが、一見の価値はある。
     *          *         *
開館時間: 午前9時30分〜午後5時15分
(入館は午後4時30分まで)
休館日: 月曜日(祝・休日の場合は開館)、
祝日の翌日(土・日の場合は開館)、
年末年始
入館料 大人:200円
高大学生:100円
小中学生:50円
堺市博物館のホームページ
百舌鳥古墳群のほぼ中央に位置する「いたすけ古墳」は、前方部を西に向けた前方後円墳で,昭和31年(1956年)5月15日に国の史跡に指定されました。
墳丘の規模は、全長約146m、後円部の直径約90m、高さ約11.5m、前方部の幅約99m、高さ約10.5m。2段に築かれ、古墳群中8番目の大きさです。
主体部の構造や副葬品はわかっていませんが、5世紀中頃から後半頃の建造と考えられています。宮内庁の管理ではなく、堺市の管理となっています。
また、吾呂茂塚古墳(ごろもづかこふん)や、今は消滅してしまった善右ェ門山古墳(ぜんうえもんやまこふん=赤山古墳)など、いくつかの陪塚があったと言われています。

いたすけ古墳は「古墳保存運動」成功例のシンボルとして、歴史的な意義を持っています。
昭和30年(1955年)当時は、戦後の復興による人口増加等、市街地拡大が避けられない状態となっていました。
民有地であったこの古墳の墳丘の土を住宅の壁土に利用し、その跡地を住宅地にする計画がおこり、南側の造出し部分の傍らに、ダンプカーが渡るためのコンクリートの橋が架けられました。その計画を知り、堺市民、教員団体、研究者などが中心となって必死の保存運動が展開され、新聞にも大きく報道されたjことや、皇族で歴史学者でもある三笠宮が視察されたこともあって、ついに工事は中止。堺市が買収し保存することになりました。コンクリートの橋は、この時寸断されたまま残されています。
この運動の少し前の昭和20年代の中頃に、「履中陵古墳」のすぐ南側にあった一回り大きな「大塚山古墳」は消滅し住宅地となってしまいました。そうした経過を経て、今でも、「いたすけ古墳」は保存運動の成果として語り継がれています。

当時、「いたすけ古墳」から出土した衝角付冑型埴輪(しょうかくつきかぶとがたはにわ)は、文化財保存のシンボルとして、堺史博物館の展示室入口に展示されているので、散策に時間的な余裕があれば、一度寄ってみることをお勧めします。
また、他の古墳群とは違い、墳丘のかたちを分かりやすくし、教材として利用できるよう、生い茂っていた樹木を徹底的に伐採し除草剤を撒かれました。それから40年、樹木の生育もみられますが、JR阪和線沿いに位置しているので、車窓からなめらかな墳丘の曲線を楽しむこともできます。
このため、百舌鳥古墳群の中でも「仁徳陵古墳」に次ぎ、よく知られた古墳として愛されています。

樹木伐採後かなりの年数が経ち、裾辺りには雑草やリュウクウハゼなどの樹木も茂り始めています。そんな中、どのようにして移り住んできたのかは分かりませんが「狸」が住みつき、最近の住民の方のお話しでは11頭近くが確認されているそうです。寸断されたコンクリート橋辺りから眺めていると、数頭の「狸」が「餌が貰えるのか...」と現れ、愛嬌を振りまいてくれます。また,古墳内での巣づくりや繁殖も確認されています。
おにぎりやみかん等を橋まで投げ入れてやると、おいしそうに食べています。
ただ、男性が訪れてもあまり姿を見せてくれないとか…。男性より女性の方が好きなようです。

古墳前にある公園
散策の疲れが癒されます。
史跡いたすけ古墳の石碑
側面から見たいたすけ古墳
裾辺りには新たな樹木が育っている。
南西部造出し傍らにあるダンプ用のコンクリート橋
現在は寸断されている。
ここに立っていると「狸」が現れる…。
いたすけ古墳より出土した衝角付冑型埴輪(左)頂部より (中)正面より (右)左側面より